会員の方へ

徒手乱取りの沿革

1960年ころ 富木謙治師範によって「合気乱取法」が創案される。

[解説 ー 合気乱取法は徒手対徒手で離隔態勢を保って競技する柔術系の乱取り稽古法である。柔術から発祥した柔道の乱取法が、互いに襟・袖をもって近接態勢で行うことを建前としていたため、武術的には当身技に対してどう応ずるかという課題を抱えていた。柔道人であった富木師範は柔道の抱えていたこの課題を解決するために、より広い間合いを基本として行う合気乱取法を考案し、それを「柔道第二乱取法」とも読んで、独自に位置づけた。富木師範のこの達成に、柔道と同じく柔術由来の合気柔術(合気道)の体験が大きく貢献したことから、師範はこの乱取り法に合気の言葉を関して先人に敬意を払ったものと理解される。合気乱取法は1968年頃から徒手対武器(短刀)で離隔態勢を保つ方式に変化したが、2012年頃から本協会の高段者有志を中心に徒手乱取法の研究が重ねられ今日に至っている。(文責 志々田文明)]

2013年10月 志々田文明師範による提言が発信される

2015年8月 稲門合気道会より「合気道徒手乱取り競技審判規定(原案)」が日本合気道協会に提出される

2017年8月 「合気道徒手乱取り競技規程の骨子」が制定される

2017年9月 第12回国際合気道競技大会(秋田県仙北市)にて選抜選手によるエキシビションが実施される

2017年10月「合気道徒手乱取り競技規程の骨子」が改訂される

2018年3月 教育局内に徒手乱取り研究委員会が発足する
初代委員長 嶋田典弘(2018年3月~2019年7月)
二代目委員長 佐藤忠之(2019年7月~現任)

2018年8月「合気道徒手乱取り競技規程の骨子」が改訂される

2018年9月 日本武道館研修センター(千葉県勝浦市)にて、徒手乱取り研究大会が開催される。
佐藤忠之師範(大会実行委員長)挨拶

動画(試合の様子)

2019年7月合気道徒手乱取り競技規則」が制定される

2019年10月 第13回国際合気道競技大会(スペイン・マラガ)にて、徒手乱取り競技が正式種目として採用される(個人戦)

2021年11月「合気道徒手乱取り競技規則」が改訂される

2022年8月 早稲田大学合気道部による稽古法紹介動画が公開される

2022年9月 日本合気道協会主催の富木合気道フェスティバル(神奈川県横浜市)において、徒手乱取り競技が実施される

2023年2月 「合気道徒手乱取り競技規則」が改訂される(現行ルール)

2023年9月 第14回国際合気道競技大会(神奈川県横浜市)にて、徒手乱取り競技(個人戦、団体戦)が実施される
大会パンフレットに、志々田文明師範・山口升呉八段・佐藤忠之師範による論考「徒手乱取りと短刀乱取りの意義」が掲載される。

2023年9月 乱取競技方針が発信される