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徒手乱取り研究大会 佐藤忠之師範(実行委員長)挨拶

更新日:18/08/27

投稿者: JAA教育局

世界で富木合気道を愛好される道友の皆様へ 親愛を込めてご挨拶を申し上げます。

すでにご案内されている通り、来たる9月22日と23日、千葉県勝浦の日本武道館研修センターで開かれる「徒手乱取り研究大会」につきまして、大会実行委員長を私が引き受ける事になりました。

従来のJAA企画であれば、JAA師範の私が大会実施運営の前面先頭に立つ事はまずありません。ですので当初は抵抗は覚えましたが、 今大会の企画は、単なる競技会の域を超えて富木合気道の本質に触れる重要な技術そのものの内容にありますので、嶋田教育局長ともよく相談して、敢えて、私が実行委員長として参画する事に致しました。どうかその旨ご理解下さいませ。

JAAがなぜ今「徒手乱取り」にこだわっているのか? またなぜこれを完成させなければいけないのか? その理由とはいったい何なのか? 富木合気道を修行している我々にとって、その理由を知ることは富木合気道の本質に触れる重要な意味を持ちます。

今回の勝浦での研究大会の最も大切な目的の一つは、この根幹問題について、全世界の富木合気道道友の間に共有されるべき知識として明らかに示す事にあり、同時に国内外に正しく発信するための作業を緒につけるところにあります。

2013年 川崎で開かれた国際大会において、私は将来、将来 必ずや行われるべき合気道試合の新改革案として「相互徒手による試合」についての紹介をし、理解を求めました。それは間合い的にも柔道とは一線を画し、「離隔態勢」と言う間合いを基軸にして、合気道の持つ独自の技術性を前面に打ち出した試合形式の実現を訴えたのでありました。それは富木謙治師範が最終的に完成を希求した合気道競技の試合の姿を実現させる提案であり、世界の富木合気道の道友に向けでの命運を掛けた声明でありました。

相互徒手による乱取り法の実現、それは富木謙治が最晩年に追求した合気道競技完成のための最終課程に到ります。

ここで、道友の皆様に誤解や曲解をして頂きたくないことがあります。それは徒手乱取り法の制定によって、これまでの短刀乱取りの練習システムを全く反故にされてしまうのではないか と言う誤った憶測です。私の提案する新徒手乱取り法と試合法は、過去の徒手乱取りの弊を捨てて、さらに見直してその長所を取り、また短刀乱取りでもその欠点の弊を捨て、短所を改善して、両者の特長を生かした理想の乱取り法を誕生させようというものです。この点どうか皆様には誤解のなきようご理解頂きたく思います。

1958年、富木謙治師範は早稲田大学合気道部を足場に学生を中核として、それまで形による練習法しか無かった合気道の練習方法に柔道や剣道のような、お互いの自由意思練習(乱取り・地稽古)を出来るシステム作りを始めました。それが富木による合気道の練習法改革の始まりであり、その中身は「乱取り法」の創案、ならびにその導入と普及事業でありました。つまり将来において合気道の技を用いて試合スタイルまでできるシステムを完成させる事でありました。

ここで、気をつけなければいけない点は、富木合気道イコール「試合をする合気道」と言うところだけがクローズアップされて、そのレッテルだけで「富木合気道の全て」と見られてしまうところです。それはたいへんな誤解です。それでは全く不十分、由々しき偏見となってしまいます。

徒手による乱取り法には練習課程があります。
徒手試合にいくまでの課程には勝敗意識は一切ありません。攻防の術理を遵守しながらの、相手と動きを合わせる和の技の修練です。富木師範が述べられた乱取り式形練習とも言われる形態です。
富木合気道の本体はまさに次のAならびにBの稽古課程にあります。

A.基本練習…
①単独練習(運足、膝行、手刀単独運動)
②相対練習… 手刀合わせ 掌底合わせ
③ 〃 …手刀による後の先の崩し 表裏14本
④躱し体捌き
a.正面当て攻撃に対して手刀防御を用いないで
b.5本の当身技に対して手刀防御を用いて

B.実用練習
⑤掛かり稽古 (・先の勝機型 ・後の先勝機型)
⑥引き立て稽古 (対手の技を効果的に引き立てる練習)
⑦乱取り稽古(双方攻防は自由意思。攻防姿勢は全て双方自然体の運用とする。自護体防禦(防禦のための防禦)はしない。)

上記のA.Bの修練を十分に積んだ者のみ試合を許す
•徒手試合 新ルールに準拠

日本合気道協会師範
本大会実行委員長
佐藤忠之

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